新型「丸目2灯モデル」100万円で登場! 全長2.5mの「1人乗り超小型国産車」が予約開始―「令和のスーパーカブ」mibotとは?

2024/08/24 14:07

2022年7月に設立されたスタートアップ企業、KGモーターズが手掛ける超小型モビリティ「mibot」。そのルーツは、代表の楠一成さんが2018年3月に始めたYouTubeチャンネル「くっすんガレージ」(現在はKGモーターズ)にまで遡ります。

mibotの成り立ち

この企業の歩みは、2020年5月に始まった小型EVプロジェクトからスタート。2022年1月の東京オートサロンで初めてオリジナルEVコンセプトカー「T-BOX」を発表しました。そして、2023年1月の東京オートサロンでは、mibotの前身となる「ミニマムモビリティ」が公開され、多くの注目を集めました。この時、2025年の量産化と100万円以下の販売価格を目指すことが発表され、大きな話題となりました。

mibotは、超小型モビリティの中でも「第一種原動機付自転車」、つまりミニカーに分類されます。ミニカーといえば、1980年代のブームを覚えている人も多いでしょう。タケオカ「アビー」や光岡「BUBU」などがその代表例で、50ccスクーターの駆動システムを利用して作られたこれらのキャビンスクーターは、原動機付自転車運転免許で運転できることから人気を博しました。

しかし、1984年の法改正により、ミニカーは普通自動車扱いとなり、普通自動車免許が必要に。その結果、ミニカー市場は一気に縮小しました。

現代のミニカーは、環境に配慮した電動化を進めることで、再び注目を集めています。代表的なものとして、トヨタ車体の「コムス」があり、コンビニの配達用車両としても採用されています。

mibotのサイズ

mibotのボディサイズは、全長2490mm×全幅1130mm×全高1465mmと非常にコンパクト。一般的な駐車場の幅が約2.5mであることを考えると、その小ささが際立ちます。最高速度は60km/h、航続距離は満充電で100kmとされています。また、充電時間は家庭用電源のAC100Vで5時間。夜間に充電しておけば、朝には使えるという手軽さが魅力です。

mibotのデザイン

デザインは、前後で共通の部品を使い、コストダウンを図りながらも、キャッチーで愛らしい仕上がり。シンプルな造形とポップなカラーリングが特徴で、若い世代にもアピールします。

車内は、ヘッドレスト一体型シートやステアリングホイール、ダイヤル式シフトスイッチ、デジタルメーターなど、乗用車ライクな装備が充実。エアコンやシートヒーターも備わっており、快適性も確保されています。また、車載通信機を搭載しており、OTA(Over The Air)によるソフトウェアのアップデートも可能です。

製造は広島県内の自社工場で行い、EVの要となるリチウムイオン電池も自社で組み立てています。楠代表の「地域に新たな雇用を創出したい」という思いが込められた、メイドインジャパンにこだわった生産体制です。

将来的には、自動運転の実現も見据えています。2027年には実証実験を開始する予定で、公共インフラとしての活用も視野に入れています。

mibotの市販版の予約は、2024年8月23日21時からオンラインで開始されます。2025年度生産分の300台は、広島県と東京都を優先エリアとして納車される予定です。2026年度には生産規模を3000台に拡大し、全国展開を目指します。

mibotの価格は?

注目の価格は、税込100万円。EVとしては非常に手頃な価格でありながら、どのようなユーザーがmibotのオーナーとなるのか、期待が高まります。2025年の市販開始が、今から待ち遠しい限りです。